ツイセン株式会社
女性探偵、経験豊富なスタッフ多数在籍
運営会社情報
03-6659-5946
               
〒130-0024 東京都墨田区菊川3-13-5ペリアビル1階
良い探偵 悪い探偵

これから綴る物語は親子二代にわたる真実の探偵稼業の話です。

すでに一代目の探偵は他界しております。その子二代目を仮にMとしましょう。

そのMの口述によります。

 一代目(P)が探偵の道に入ったのが昭和58年、1983年頃のこと。世はロッキード事件を過ぎ、中曽根内閣のロンヤス時代。公衆電話のボックスに張られるピンクチラシを何とかしろ!なんて話もあった時代です。もともと探偵とは全く縁もなく、教育映像を学校関係に上映する会社にいたのですが、VHSビデオの影響もあり映画上映の会社は廃業。同年友人の誘いに応じて探偵社に就きました。所在は東京都内の下町としておきましょう。社長とPを含め、従業員は8名。探偵社としてはやや大きめな規模です。当時都内に所在した探偵社の数は「履いて捨てるほど」あったと聞かれます。その履いて捨てる中の1社です。社長は反社会的な人物、そのつながりで資金不足を同僚に借りれば、金返せとそれなりの奴らが来ます。社長が雲隠れするば、そのヤクザと大喧嘩しながらなんとな返済を延ばします。

この探偵社は平成4年に潰れるまでなんとか仕事にありついていたらしいです。何をしていたかと言いますと「人探し、借金の取り立て、浮気調査」が主立った内容です。

「人探し、取り立ては」はセット受件も多かった様です。

 夜逃げした人間の居所、夜逃げした家のゴミを漁りヒントを探します。ある時には社員名簿を見つけて、載せてある社員に片端から連絡、社長の住所を聞き出すため、こいつならばと思う社員に接近「おまえの分も取り戻してやる」と社長の居所を吐かせる。

当時は個人情報の漏洩の認識が薄い時代でしたからシュレッター処理なんていうのも少なかったのです。

 逃げた本人の実家に出向き、電話線の碍子からヒューズを外して盗聴器を仕掛けます。そのあと、実家に電話をして「金返せ」と怒鳴る。当然答えないので少し話してから受話器を置いて盗聴を始める。たいがい実家の両親は息子に「これこれこんな脅しの電話があった」と連絡するので、電話のダイヤルの音信、プッシュ音信を採る。そこで電話番号から潜伏先が判明するし、通話から判明する場合もある。当時このような探偵社の方法として「盗聴器を仕掛ける」などは当たり前のことであったようです

 Pは身長170センチほど、やや小太りの体形で人当たりがよくにこやかな性格でしたが、探偵稼業が長引いてくると時折する目つきも鋭くなり、鷹揚な身振りと言うよりも恰幅がいいと評されていたと言います。

Mは父Pの寝言で誰かと喧嘩しているのを何度となく聞いたそうです。

Pも業務内容として拭えない業種に足を入れていたこともあり、その記憶が後にMを「良い探偵と悪い探偵」という概念に縛り付けることになりますが、これは後述となります。

 当時多くの探偵社がそうであったように、Pの事務所もマグロの1本釣り稼業の様相が強く、どこから仕事を引っ張ってくるかが飯代です。お金の為なら少々汚いことにも手を染めます。

「探偵なんて、依頼者を平気で裏切るし場合によっては恐喝もする。それが探偵よ」とは読んだ小説の一説です。

Pが始めたころの依頼は今でいう所在調査、行方不明の人間を探して欲しいという依頼が多かったようです。簡単な居場所ならばそれこそ見つかる率は高いのでしょうが、大方不可能な調査でした。方法としては反社会的といわれる団体との情報も要します。正規な調査ですとメインバンクからの情報と付き合いのある企業からの風評ですが、本当に要るものは企業の裏情報です。当時の探偵社はそれに通じるルートを通じて裏をとります。ただそれもどれだけ信憑性があるかはハッキリ言えないのが事実で、お金をもらってしまえばあとはどうでもいい、という感じでしょうか。そんな営業が当時は当たり前の機運があったようです。

当時19歳のMが探偵になったきっかけは父Pの調査を手伝うようになったことからです。当時予備校に通う傍ら、アルバイトで調査の補助などをしていました。盗聴器の仕掛けやら、騙して情報を得る手口は正攻法と思っており疑いようもありません。なのでPの勤務している探偵社が潰れて、Mが開業した時なども闇金融の会社から依頼が来ても別段不思議でもありません。闇金オーナーからの依頼

任せている店長が何者かに襲撃されて「1、000万以上の金を盗まれた。多分自作自演だ!尾行して当人の怪しい気配を探ってほしい」というものでした。調査は1~2週間にわたり本人をマークします。尾行結果何も出なかったが、その後、闇金店長は出資法違反逮捕され、裁判後、判明したのだが依頼者が思った通り自作自演だった。

闇金店長の役割はオーナーに代わって逮捕されることでその為に高報酬が得られるのであります。

またテレビの中の話のようですが、車に発信機を取り付ける際、駐車場の犬にエサを投げてその隙にという、こんな話は日常茶飯事のことでした。

ゆすりたかりのすれすれのところにいかざるを得ない状況がままある、というそのような業種が当たり前だとしたMが、はじめてこれまでのやり方に疑問を抱いたのが現在のツイセンから誘いを受け入社した時でした。ツイセンの代表「丸田」は長く調査業界に足を入れていましたが、興信所色の強い企業であったこともあり、仕事の内容は採用・信用が主立っていました。特に採用の調査は現住所へ足を運ぶことはありますが、概ね電話アポイントの調査になります。前職場、知り合いからのコメントを得るにはこちらの素性・名目が必要で正攻法が当たり前です。逆に虚偽で聞き出す苦労や手先を弄して手に入れるやり方は、相手に知られてしまうと依頼者へ迷惑もかけますし、なによりこちらの首を絞めます。法人、個人の信用調査ならばなおさらでもあります。調査先へ、こちら側からの正当な調査なのだという名目の上に成り立つのです。Mはこれまでやってきた調査方法とあまりにかけ離れたやり方に戸惑うと同時に「探偵社の使命として、困っている人助け」という認識を持ちました。

ツイセンにしても仕事内容は父親の探偵社と同等の依頼がきますが、同じ尾行にしても所在調査にしても方法がまるで違っています。以前の仕事内容の探偵社を仮に悪徳探偵と呼ぶなら定義として「話もよく聞かずに何でもできるという雰囲気を与え、結果は出なくてもお金をもらう。その為にやらなくてもいい調査を行い、客と打合せもしないまま事を進める。反社会的なつながりを持ち証拠を掴んでは依頼者に対し迷惑な行動を起こす」とするならば良い探偵社はこれとまったく真逆で「相互理解に重点を置きできるできないをハッキリ明記、料金は明示。違法調査は断り余計な調査はしない。もちろん反社会的なつながりはないとうより避けている」といったところでしょうか。Mが前探偵社からツイセンの探偵社の認識になったことからビジネスとしての色合いが濃くなりました。依頼は様々ながらこちらの筋をキチンと通すというスタンスが芽生えました。電話一本で済むような簡単な調査から、以前やったような不安定な手段を使って行う調査まで、ただ依頼者は素人なので解決に至る筋書きを練っても思うようにいかないのも事実です。

これから紹介する事件もその一つで、ツイセン内では「子供奪還計画」としたお話です。だいたいこうすればできるだろうという依頼者の思惑は時にこちらの手段を翻弄します。通常可能性に向けて予測を立て、念密なやり方を重ね合わせてゆくのが本筋ですがこの場合、手段方法を予め動かさないという条件でもありました。その際Mの勘、悪い探偵社で培った勘は「シナリオ通りになんて進まない。ぜったい何かが起きる」というものでした。依頼者が考えたストーリーはこうです。張り込み、車で待機。子供を車に乗せて逃げる、でした。

依頼は子供の母親とその母、子供から見れば祖母の二人。関西方面で子供の父親を含めた4人暮らし。父親は詐欺まがいな暮らしで、それに愛想をつかして既に裁判で離婚が決まり、親権は妻方にありました。なぜ父親がこれほど子供に固執するのか周囲には疑問だったようです。本人は「俺にはこの子しないない」と漏らしていたとのことで、裁判後妻のいない隙をついて子供を連れだし行方をくらましました。居所が分かったのが後日で子供と二人墨田区のマンションに居住しているとの情報です。今ならば親権問題も当時より厳しく、又その頃は両親に何かしらの問題がある場合に絡む児相の権威も弱かったようです。

作戦はこうです。居住しているマンションの前で早朝から張り込み。車2台を用意して運転手をつけておく。男が子供を連れて出てくるだろうから、妻と祖母が近づき子供を奪い取って母親と子を車に乗せる。一歩時間をおいて祖母が2台目の車に乗車して逃げてしまう。とそんな内容でした。

当日車の中でMは待機しながら「そんなうまい具合にいくかよ」と呟きます。早朝からの張り込み、やがて通園時刻に男が子供の手を取って現れます。

マンションの玄関前、飛び出た妻と祖母が歩み寄り妻が男に一声、祖母がその隙を狙って子供と手をつなぐ。しかしそのまま子供を連れようとした祖母の手を男が抑え何事か言葉を発しています。次第に男の表情に怒気が加わり口調が激しくなっているのが手に取るように車の中からわかりました。アブナイ!そう感じ取った探偵2名は慌てて車から出て、男に近づき事情を説明しかけます。ただすでに男は興奮状態にあり、探偵の言葉を遮りながら「警察呼ぶぞ」と恫喝します。妻も同様に怒りだし売り言葉に買い言葉で「呼べるもんなら呼んでみろ」と返し、次第に収集がつかなくなりました。男は手に取った携帯をならし警察に通報し始めます。そのあとが悪かったのです。男は警察に「誘拐!」という言葉を突き付けて、自分が今阻止している風を言います。束の間、サイレンを鳴らしてパトカーが2台急行、争いごとの輪を囲むように止まります。「誘拐だ」「どっちが誘拐だ」そんな答弁を元夫婦間で交わしながら一向に収まりません。その隙にMは調査車両のナンバーを白いビニールテープで偽造していたのを誰にも気づかれない様に剥がしていたそうです。それから各人に事情聴衆が行われましたが双方の言い分が噛み合う筈もなく時間だけが過ぎてゆきました。丸田に至っては「暴行容疑」がかけられたが、全くその様な事はなく大事に至らなかった。結局全員所轄に連行され、事情聴取となります。解放されたのが夜の10時過ぎ、朝からそんな時間までかかりました。疲労困憊、うんざりしながら帰途に就きます。

子どもは親権通り母方に戻った模様ですが、その後のことは聞かれていません。Mは「やっぱりな。そうだろう」と丸田に言いました。

当初、数時間の予定で低額の料金設定でしたが、後日、依頼者の方から時間に見合う報酬が頂けた。

一般の人は直接探偵社に関わることに当然ながら慣れてはいません。今の日本では弁護士・探偵などは非日常の世界なのだろうと思います。ただ弁護士もそうでしょうが、前述したように様々な経験から、ご当人が抱えている不安材料を払拭できる手段を講じることが可能です。良い探偵ならば正規な料金を見積もりと言う形で提出してやるやらないの判断はお依頼者自身です。

まずご相談を。相談料金はありませんので、とそんなところでしょうか。

                     了

top